(医)英和会 坂本内科胃腸科クリニック 中山駅駅前
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患者さんの立場にたった、分かりやすい治療を心がけています。消化器の専門医として新しい技術を取り入れながら地域医療に貢献していきます。

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院長室だより               

★家庭血圧の記録を★

高齢者の中には、長年、降圧薬を服用してきた人もいるのではないでしょうか。
退職してストレスがなくなったり、運動機能が低下したりすると、以前高血圧
だった人でもそれほど血圧が上がらなくなっている場合があります。逆に、
家族を介護するようになったり、配偶者を亡くしたりすると、ストレスから
高血圧が悪化する人もいます。薬は漫然と飲み続けず、受診の際には家庭での
血圧を記録したものを持参して、降圧薬を増量、減量したり、やめたりする必要が
あるおか、かかりつけ医に相談しましょう。


★家庭での血圧測定時の注意★


健康診断などや日中には正常なのに、夜間だけ、あるいは早朝だけ血圧が高い
ひともいます。夜間高血圧、早朝高血圧になっていないか確認するためには、
自宅で起床後、血圧を測る習慣をつけることが大切です。起床直後の収縮期血圧は、
年齢に関わらず130mmHg未満に抑えられているのが理想です。また1日の中での
収縮期血圧の変動を10mmHg以内に抑えられれば、血管や心臓へのダメージも
最小限で済みます。医療機関を受診する目安は、家庭で測る収縮血圧が135mmHg以上の
状態が続いたときです。


★秋は高血圧が起こりやすい★


血圧は、同じ日でも朝と夜、活動中と就寝中では変わります。また季節や加齢の影響でも
変動します。単に高血圧が高いというだけでなく、血圧が大きく変動すると、血管や心臓への
負担が大きくなります。特に注意したいのは秋から冬にかけての急激な気温変化による血圧
変動です。さらに高齢者は、自律神経が低下するため、温度変化による影響を受けやすい
傾向があります。10月ごろは、前日との気温差が10度以上になったり朝晩と昼間の温度差が
激しかったりするため、ふだんは血圧が高くない人でも、急に冷えた朝などに収縮期血圧が
上昇しやすくなります。秋から冬にかけては、急激に温度が下がる夜間や朝に血圧が急上昇して
心機能が低下し、急性心筋梗塞や急性心不全を起こす高齢者が増えるので注意しましょう。


★手段的日常生活動作(IADL)とは?★

日常生活動作(ADL)は着衣、衛生、排泄、接触といった日常生活を送るうえで
基本となる基本ADLと服薬管理、金銭管理、食事の用意、家事、移動・外出、買い物、
電話、洗濯といったより複雑な手段的ADL(IADL)にわけられます。認知症は
認知機能障害があっても日常生活や社会生活に支障をきたさなければ診断がつかないため、
認知症患者では何らかのADLが障害されています。特にIADLの項目、例えば服薬の管理、
金銭の管理はMMSE(Mini-Mental state Examination)が高得点つまり認知機能が良好で
あっても障害されている患者が少なくありません。さらに、IADLの各項目
(金銭の管理、食事の支度、服薬の管理、移動・外出、電話の使い方)の障害は介護者負担と
有意な相関があることも報告されています。以上のことから、認知機能の進行抑制ならびに
介護者の負担を軽減するうえでも、IADLの障害がみられ始めたより早期の段階から
治療を開始することが重要です。


★認知症★


高齢化に伴い、認知症患者も増加の一途をたどっており、2020年には65歳以上
の6人のうち1人が認知症であると推定されています。認知症患者では手段的日常生活動作
(IADL)、例えば請求書の支払いを行う、服薬を管理するといった日々の動作が一人では
出来なくなってきます。このことは認知症と診断する上で重要な所見となります。


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